関節軟骨がなくなっていく?
写真写りが絶望的に悪い男、ナカイです。
前回は「軟骨が減っている=痛みが出る」ではないという話をしました。
今回は、もう少し深く①その膝の軟骨はすり減っていないということの説明とではなぜ、②膝の関節軟骨はなくなっていくのかをまとめましたので、最後までお読みください。
この記事は、変形性膝関節症(以後:膝OA)の膝痛でお悩みの方に少しでもサポートできればと思い書いております。
軟骨より下層が傷つけば痛みは出現する
前回は、軟骨には神経が存在しないために痛みは出ないと言いました。
それは、本当なのですが軟骨は表層、中間層、深層、石灰化層と4層になっており、もっと下層には軟骨下骨という組織があります。その軟骨下層が傷つくとその下は骨になります。
その軟骨下骨が傷つくと痛みは出現します。
なので、変形している膝関節の重症度が高いもの、軟骨がなくなり骨まで傷ついている場合は、痛みが出現します。
その軟骨下骨から骨にかけては、すり減ることで痛みが出るが通用します。
関節軟骨は、滑液で栄養されている
細胞は、血管から栄養が供給されています。しかし、軟骨には血管がないの栄養供給は何で行っているか?と疑問が出ると思います。
軟骨は、関節の中を満たしている、滑液で栄養を供給しています。
よく、膝に水が溜まり、注射で抜いてもらっている方がいると思いますが、その水に当たるものが滑液です。
正常な時は、無色や淡黄色で少し粘っこい液になります。
しかし、その色が赤色になる場合は、関節の中が傷ついていると確認ができます。
その滑液による栄養で軟骨は新陳代謝を行い、正常な状態と保っています。
作ると壊すのバランスが崩れるのが原因!?
膝OAについて「軟骨がすり減っていく」というイメージを持つ人は、患者だけではなく医療者の方でもまだ多い。膝OAは、確かに軟骨が減少している状態ではありますが、すり減っているのではなく、代謝障害を起こしているのである。このため、どちらかといえば、「溶ける・破壊される」と解釈する方が正しいと言える。
”変形性膝関節症の保存療法 山田 英司 運動と医学の出版社 P24引用”
と言われています。
代謝とは、古いものと新しいものが入れ変わる、生まれ変わることです。
なので、関節軟骨は、滑液から栄養をもらい、その中で古い細胞を壊して、新しく細胞が作られ生まれ変わることをしています。その「壊す」と「作る」のバランスが取れていない状態を代謝障害と言います。
では、そのバランスが崩れる原因は何かいうと、膝関節の安定性の問題です。
膝が不安定だと関節軟骨が溶ける?
代謝障害を生じる原因は、膝の安定性の問題が挙げられます。
膝関節が不安定になると、膝の内側にストレスが加わり、そのストレスが多くなることで、代謝障害を引き起こすスイッチとなり結果、軟骨が減っていく形になります。
不安定になる要素は多くあり、前十字靭帯の断裂歴がある、半月板の損傷歴があるなどです。
膝を痛めたことのある方は少なからず将来、不安定が強くなる確率は高いです。
不安定なものを、固定することは理学療法や物理療法では難しく、靭帯が切れていたり、半月板が損傷していたりする状態は手術しかありません。
しかし、膝の内側にストレスをかからないようにすることは可能ですので、痛みがあるからと悲観しないでください。
少し難しい言葉があったかと思いますが‥
どうだったでしょうか?
医療機関で言われていることが研究ともに間違っていたことが証明されていることや新しいことも解明されてきています。
私たちの暮らしの充実には、「歩く」ということは欠かせないと思っているので、一人でも膝痛でお困りな方の助けになればと思います。
当院は、痛みの出ている組織の除痛を行うこと、ストレスのかからない使い方を指導することを得意としていますので、膝痛でお悩みの方は一度ご相談ください!