背景が白の環境で腰を抑えている女性

腰痛は症状の一つ

『腰痛』は病名ではなく、身体の一つのサインです。

多くの人が一生のうちに腰痛を経験することがあるとされています。
また、人間の二足歩行が進化する過程で、腰痛がより起こりやすい身体の構造になったとも言われています。

厚生労働省の調査によると、病気や怪我で自覚症状のあるものを性別で見ると、腰痛は男性で1位、女性では2位(※1位は肩こり)と、男女を問わず身近な症状です。

しかし、腰痛といってもその原因はさまざまで、確定診断が難しい場合もあります。

医療機関や整骨院、接骨院、鍼灸院などで対応可能な腰痛の原因や疾患をまとめましたので、あなたの症状が該当するものを確認してみてください。

危険性の高い腰痛

腰痛は、軽いものから動作に支障をきたす重症のものまで幅広い症状があります。特に、以下のような症状がある場合は、すぐに医療機関を受診することが重要です。

医療機関への受診が必要

  • 安静にしていても腰痛が持続する
  • 高熱がある
  • 激しい痛みで寝ることができない
  • シビレが強く、排尿障害がある
  • 転倒などの外傷が原因で腰痛が発生した場合(特に高齢者)

これらの症状がある場合、腰部だけでなく神経や内臓、背骨に問題がある可能性があります。

また、飲酒や高脂肪な食事が原因で、膵臓の問題により腰に鈍痛を感じることもあります。
女性では婦人科疾患による腰痛もありますので、これらの症状に注意が必要です。

このような腰痛は当院へ

上記以外の腰痛の場合、整骨院や接骨院、鍼灸院で施術可能になります。
下記の疾患で診断されている方や治療していてもなかなか症状の改善がみられず、お悩みの方は一度ご連絡ください。

筋筋膜性腰痛

筋筋膜性腰痛は、腰痛の一種であり、特定の筋肉や筋膜に炎症や過剰なストレスがかかることによって引き起こされます。以下に特徴、原因、そして改善方法をまとめまます。

特徴

  • 長時間の姿勢保持や同じ動作の繰り返しによって引き起こされることが多い。
  • 筋肉や筋膜が硬くなり、圧痛や痛みが感じられる。※しびれを感じることは少ない
  • 動作時や特定の姿勢で痛みが増すことがある。
  • 腰だけでなく、お尻や太ももにも痛みが広がることがある。

筋肉や筋膜(筋肉を包んでいる膜)が硬くなることが原因で起こる腰痛になります。

筋筋膜性腰痛

原因

  • 長時間の座位や立位による姿勢の負担や不良姿勢が主な原因となることが多い。
  • 運動不足や筋力の低下によって筋肉が弱くなり、負荷に対する耐性が低下することがある。
  • ストレスや精神的な疲労が腰痛の悪化に関与することがある。

改善方法

  • 休息と姿勢改善:痛みが強い場合は安静にし、痛みを感じない姿勢や姿勢の変化を試みます。
  • ストレッチと筋力トレーニング:筋肉の柔軟性や強度を向上させるストレッチや筋力トレーニングを行い、筋筋膜のバランスを整えます。
  • 血流改善:専門家によるマッサージやストレッチング、ヨガなどを受けることで、筋肉の緊張を緩和し、血流を促進します。
  • 生活習慣の見直し:適切な姿勢や体の使い方を意識し、適度な運動やストレス管理を行うことが大切です。

これらの改善方法は、筋筋膜性腰痛の症状を軽減し、再発を予防するのに役立ちます。

しかし、症状が重い場合や改善が見られない場合は、医療機関を受診し専門家の指導を受けることが重要です。

腰部椎間板ヘルニア

椎間板と椎間板の間にあるクッションの中にある水分の塊が脱出することをヘルニアといい、その塊が神経を圧迫するとシビレが出現します。

ヘルニアはレントゲンでは映らずMRIなどの画像診断ではっきりします。

ヘルニアと診断されても、痛みやシビレが出現しないものや軽度でも痛みやシビレが強く出現するものも多くありますので、「ヘルニア=腰痛」が必ず出現することはありません。

施術方法としては、座位などの腰を曲げるような姿勢や動作を繰り返すものは、腰痛として出現することがありますので、不良姿勢を改善させる施術を行います。

腰椎ヘルニア

脊柱管狭窄症

特に、高齢者に多くみられます。

特徴的な症状として、間欠性跛行シビレがあります。

間欠性跛行では、長時間の歩行が困難になり小休憩を入れることになります。

原因は、脊柱管という神経が通っている管が狭小化して腰部の神経を圧迫することでおきます。

施術方法としては、脊柱管を外科的に広げることはできませんが、運動を取り入れることで脊柱管の広げていきます。

椎間板ヘルニアも脊柱管狭窄症も腰痛の他にシビレが出現します。

シビレは痛みよりも最後まで症状が残ることが多く、多くの方が経験しています。

当院では、神経へのアプローチを行いシビレの改善を行っております。

仙腸関節痛

上記の2つは画像による診断がつくことがありますが、この仙腸関節痛は画像では診断が難しい疾患になります。
しかし、この仙腸関節が原因の腰痛も多くあります。

代表的なものとしては『産後腰痛』です。
産後では、ホルモンの影響により骨盤周囲の靭帯が緩むことで仙腸関節や恥骨結合への負荷がかかり痛みの原因になることが多いです。

  • 痛みがピンポイントで示すことができる
  • 片側に痛みがある
  • 骨盤ベルトなど骨盤を圧迫固定すると痛みが軽減する
  • 鼠蹊部にも痛みが出現している

などの症状は仙腸関節が原因であることがあります。

仙腸関節は本来あまり動かない関節になります(強固な靭帯があるため)

しかし、その関節の周りには痛みを感じるセンサーが豊富にあるためぎっくり腰のような痛みがあります。

施術方法は、まずは仙腸関節周囲の筋肉や靭帯へのアプローチを行い、仙腸関節を安定させる器具を使い運動を行います。

重度のもの以外は一回で効果を出すことが多いです。

椎間関節由来の腰痛

椎間関節は、背骨にある関節で一つ一つ骨盤から頸部まで積み木のように積み重なっています。

特に、腰部は背骨の中でも負荷がかかりやすく、痛みを起こしやすいです。

腰を反る動作で痛みの出現率が高いです。

椎間関節で痛みが出現しやすい時期が中学〜高校生の男子です。

腰椎分離症といい、繰り返し腰を反るのと回旋動作で疲労骨折を起こします。

背骨の一部分での動作が多くそのストレスが痛みに繋がっているので、全体的に動かせるようにカラダの使い方から修正していきます。

ギックリ腰のような急性期から繰り返す慢性期の腰痛まで、根本原因を特定して施術致します。
なかなか治らない腰痛などでお困りな方は一度ご連絡ください。