交通事故後の対応ステップと失敗から学ぶ損をしない方法

車の中で頭を抱えている女性

交通事故後の初動が不十分だと、自賠責保険が適用されず、治療費が自己負担になるケースが少なくありません。

この記事では、交通事故後に取るべき5つのステップと、実際に当院の患者様や相談にあった、実際に経験した事例から、間違いやすいポイントを解説します。

交通事故の被害者には、治療を受ける権利があります、必要な手順を正しく把握することで、金銭的な損失を防ぎ、早期回復につなげましょう。

【ステップ①】 警察への連絡

  • 必ず「人身事故」として届け出る
     → 物損事故扱いでは、後から痛みが出ても保険が使えません。
  • その場で示談しない
     → 軽症と思っても、時間が経ってから痛みが出るケースが多いです。

【実例】

交通事故後に「時間がない」「大丈夫」と思い物損事故として処理した患者様が、2日後に痛みが出たものの、警察での切り替えができず保険適用が認められませんでした

そのため、治療費は全額自己負担に。

警察への連絡時の注意事項

  1. 迷わずすぐに110番通報
     → 小さな事故でも、後で症状が出ることがあるため、必ず警察に連絡
  2. 必ず「人身事故」で処理してもらう
     → 物損事故ではカラダの治療が認められず、自賠責保険が適用されません。少しの痛みでも申告することが重要です。
  3. 事故証明が大切
     → 治療を受けるには、警察が発行する事故証明書が必要です。どんな状況でも証明を取得しましょう。
  4. 相手が「大丈夫」と言っても通報
     → その場で痛みがなくても、時間が経ってから症状が出ることが多いため、必ず届け出を。
  5. 保険会社より先に警察へ連絡
     → 保険会社が「警察不要」と言っても、警察への報告は必須です。後でトラブルになる可能性があります。

【ステップ②】 病院での診断を受ける

  • 症状が軽くても必ず病院を受診し、診断書をもらう
     → 診断書がないと整骨院での治療に保険が使えません。
  • すべての痛みや違和感を医師に伝える
     → 診断書に記載がない部位は、保険の対象外になる可能性があります。

【実例】

交通事故直後に「少し違和感があるだけ」と放置した患者様は、数日後に膝の痛みが悪化。

しかし、診断書がないため保険が適用されず、結果として自己負担で治療を受けざるを得ませんでした。

悪化した痛みが、交通事故の因果関係がないと判断されて申請が却下されました。

病院の診断に関する注意事項

  1. 事故当日に必ず病院を受診
     → 痛みがなくても、診断が遅れると交通事故との関係が否定されることが多いため、早めに受診を。
  2. 痛みや違和感は全て正確に伝える
     → その場では軽く感じても、後から症状が悪化する可能性があるため、正直に申告する。
  3. 医師の診断書を必ず取得
     → 診断書がないと整骨院での治療も保険適用外になるため、必須の手続きです。
  4. 事故との関連を明記してもらう
     → 診断書に「事故による外傷」と記載がないと、保険会社が治療を認めない場合があります。
  5. 複数の病院で相談することも検討
     → 初診の医師が診断書を書いてくれない場合、他の病院にかかることも有効です。
  6. 診断後も定期的に受診する
     → 初診だけでなく、継続的に医師の経過観察を受けることで、保険適用がスムーズになります。

【ステップ③】 保険会社に連絡する

  • 事故後すぐに保険会社に報告する
     → 連絡が遅れると、保険会社が適切に対応できずトラブルの原因になります。
  • 治療の終了判断は医師と施術者に委ねてしまう
     → 保険会社の指示で治療を早期終了すると、後に再発しても保険が使えないことがあります。

【実例】

保険会社から「治療は終了で良い」と言われて治療を打ち切られた患者様。

しかし痛みは軽減しておらず、保険会社のいうことを聞いてしまい、その後の治療が自己負担での通院を余儀なくされました。

保険会社への連絡時の注意事項

  1. 事故直後に保険会社へ連絡
     → 相手側・自分の保険会社双方に速やかに連絡し、事故の報告を忘れない。
  2. 保険会社の言うことが絶対ではない
     → 治療の必要性は医師が判断するため、痛みがあればしっかりと治療を受けるべきです。
  3. 治療の途中終了を防ぐために交渉する
     → 保険会社が治療終了を求めても、医師の意見を重視し、必要であれば交渉を続ける。
  4. 任意保険がない場合も自賠責保険を申請する
     → 相手側が任意保険未加入でも、自賠責保険は適用可能なので諦めないこと。
  5. 連絡・手続きを自分で抱え込まない
     → 弁護士特約がある場合は専門家に相談し、手続きをスムーズに進める。
  6. 交渉に疲れたら、相談機関や専門家を活用
     → 治療を優先するため、交通事故専門の整骨院や相談窓口を活用することも有効です。

【ステップ⑤】 整骨院での施術を受ける

  • 整骨院でも自賠責保険を使った治療が可能
     → 医師の診断書があれば、整骨院でのリハビリも保険でカバーされます。
  • 病院と整骨院を併用して治療効果を高める
     → 医師の診断をもとに、整骨院での施術を組み合わせると回復が早まります。

【実例】

患者様は、「整形外科でしか治療できない」と思い込み、なかなか改善が見られず、痛みを抱えながら放置していました。

しかし、後に当院でリハビリを開始し、早期回復へとつながりました。


初めから整骨院での治療も検討していれば、もっと早く回復できたはずでした。


交通事故後の対応ミスで、自賠責保険が使えず治療費が自己負担になるケースは少なくありません。

今回ご紹介した警察への連絡、病院での診断、保険会社への連絡、整骨院での施術という5つのステップを押さえておけば、余計な負担を避け、適切な治療を受けられます。

当院では、交通事故の無料相談を行い、提携している交通事故専門弁護士のサポートもあり保険手続きの提供しています。

交通事故後の不安を解消し、回復に集中できる環境を整えていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

初動から完治まで、全力でサポートいたします。